岩波新書、2018年。そうそう、給食って学校教育にとってすごく大事なことなのに、教育学や教育社会学ってまずこういう対象を扱うことがない。歴史的な視点もないし。誰かにまとめてほしかったのが給食の歴史だったわけだけど、広い視野をもつ歴史学者の藤原さんがとは、これは理想的。ほかには部活動の歴史研究が、多少はあるけどまだまだ足りていない。僕も少し触ったことのある浪人や予備校の研究とか。学校飼育の歴史とかも誰かにちゃんとやってほしい。

第1章 舞台の構図
第2章 禍転じて福へ―萌芽期
第3章 黒船再来―占領期
第4章 置土産の意味―発展期
第5章 新自由主義と現場の抗争―行革期
第6章 見果てぬ舞台

給食の歴史の光も闇も描いて、しかし最後には、給食に大きな社会的意義があることを力強く主張している。

[J0523/241011]