秋山書店、1983年。2022年には、今野圓輔『柳田國男先生随行記』として復刊。
木曽路から名古屋へ
霞と靄と霧と
御供のむつかしさ
奈良を経て京都へ
京都から神戸へ
瀬戸内海航路、別府まで
別府から小倉へ
「最近の文化運動と民俗学」(西部朝日新聞社講堂第一日目講演要旨)
小倉高女の講演と延命寺の昼食会(第六日目)
「九州と民俗学」(西部朝日新聞社講堂第二日目講演要旨)
長崎医大の座談会
天草・鹿児島を経て京町温泉へ
阿蘇の一夜
帰りの瀬戸内・神戸へ
神戸から蒲郡へ
柳翁随行後記:柳翁思い出草/柳田先生との対話抄
今野圓輔(円助)は、『日本怪談集』などで知られた折口信夫の弟子筋。昭和16年だから今野27歳の頃、柳田國男のお付きをしての旅行記。「緊張しづめの二週間のお供」。
まず、柳田國男が旅の車窓を眺めながら詳細な解説をしその驚異的な博覧強記ぶりを発揮して、土地土地で食事をしながら人に会う、その様子を書きとめてすばらしい紀行記になっている。
それから二度美味しいのがこの本、「後記」であれこれ柳田に(やんわりと)文句を垂れなどする今野や弟子たちの話がまた抜群におもしろい。謹厳だが何だかんだ人付き合いを大事にした柳田の人柄もうかがわれる。
国立国会図書館デジタルコレクション:https://dl.ndl.go.jp/pid/12224745/1/9
[J0604/250919]
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