朝日文庫、新装版、2023年。原書1986年。

扶余の雀
1 はじまりが半分だ
2 日本語とハングルの間
3 台所で匙を受けとった
4 旅の記憶
5 こちら側とむこう側

いろいろあるけど、なんだかんだ、すっかりなじみ深い隣国となった韓国。ほんの50年前はひどく遠い世界で、韓国語を学ぶ人などめずらしかった時代。東京で百人程度という推計もあったらしい。そんな当時、筆者は50歳になってから本格的に韓国語を学んだようだが、すっかり韓国の文化と人びとに恋におちたという感じだ。

韓国文化を愛して、柳宗悦に韓国の民芸を紹介した人物である浅川巧や韓国にあるその墓所の話も印象に残った。

[J0622/251205]