塚田有那・高橋ミレイ編著、ビー・エヌ・エヌ、2021年。

序章
 【マンガ】「遠野物語」より 五十嵐大介
 はじめに 塚田有那

1章 RE-END 死と生の境界線を引き直す
 他者の死生を喚起するテクノロジーに向けて  ドミニク・チェン
 21世紀の「死者の書」  畑中章宏
 生と死をふくむ風景 石倉敏明
 【絵】すべてここから生まれここへ還って行く 諸星大二郎

2章 死の軌跡   わたしたちは死とどう対峙しているのか
 葬儀のゆくえ 岡本亮輔
 看護と宗教をつなぐスピリチュアルケアの実践 玉置妙憂
 死者をおくる「おくりびと」 木村光希

3章 死後労働 AIが故人を再現する時代へ
 「死後労働」が始まる時代 富永勇亮・川村真司
 AIは作家を復活させることができるのか? 栗原聡
 【マンガ】ようこそ! わたしの葬儀へ! うめ

4章 死後のアイデンティティと権利 個人データは誰のものか
 遺されるデータとアイデンティティ 折田明子
 死者のデータと法制度 水野祐
 パーソナルデータは社会の資源になりえるか? 庄司昌彦
 ゲーム世界における〈他者〉とAI 橋迫瑞穂
 【マンガ】デジタルヘヴン  ハミ山クリニカ+宮本道人

5章 意思決定 医療の現場に生じる多様な選択
 科学が変容させる死生観と倫理の境界 小門穂
 死に直面する医療と意思決定のゆくえ 尾藤誠司

終章 死とテクノロジーのゆくえ
 【対談】21世紀、死者はどこへ向かうのか しりあがり寿× 畑中章宏
 【マンガ】「国が富士山のふもとに天国つくるってよ。」 しりあがり寿
 【対談】死を超越するライフログ  宇川直宏× 山川道子

ポップなタイトル、ポップな装丁の本で、半信半疑で手に取ってみたが、現代社会における死をめぐる諸問題を幅広く概観した本になっている。サブカル界のヒーローの作品や発言はもちろん興味を惹くし、それと同時に、新しい試みを立ち上げている実践家たちや、各主題を専門とする気鋭の研究者たちによる原稿が並んでいる。「意欲的」という表現がまっさきに浮かぶ、生き生きとした一冊。

この本の母体となったのが、このサイトに紹介されている活動なのかな。
>HITE-Media

これを書いている今、辿りついたばかりで見てはいないけど、こちらもリンクを貼っておきます。
> YouTube チャンネル Media Hite

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