里山社、2020年。

【本を知る】
齋藤陽道  母の絵日記 
頭木弘樹  本嫌いが病気をして本好きになるまで 
岩崎航   病をふくめた姿で 

【本が導く】
三角みづ紀 物語に導かれて 
田代一倫  写真と生活 
和島香太郎 てんかんと、ありきたりな日常 

【本が読めない】
坂口恭平  ごめん、ベケット 
鈴木大介  本が読めない。 

【本と病と暮らしと】
與那覇潤  リワークと私―ブックトークがあった日々 
森まゆみ  体の中で内戦が起こった。―原田病と足るを知る暮らし― 

【本と、傍らに】
丸山正樹  常にそこにあるもの 
川口有美子 それは、ただ生きて在ること

それぞれに、読書することの切実な意味や理由が語られていて、良書。また、ほんとうの読書には、本との相性やタイミングがあるということもよく分かる。齋藤陽道さん、頭木弘樹さん、坂口恭平さんのエッセイがとくにいい。いや、どれもいいですよ。 

この本で紹介されていて、そのうち読んでみたいと思った本のメモ。

 『定本川端茅舎句集』
 折笠美秋『君なら蝶に』
 栗田隆子『ぼそぼそ声のフェミニズム』
 J.シマンスキー『がんばりすぎるあなたへ』
 森まゆみ『自主独立農民という仕事』

とはいえ、この本はあれこれの本を紹介する本ではなく、あくまで、それぞれの「読書する理由」を語ったエッセイ集。読書が苦手だという人にも、お薦め。

[J0339/230220]