副題「教育・仕事・家族の連携へ」、岩波ブックレット、2014年。

第1章 戦後日本の二つの転機
第2章 戦後日本型循環モデルとは何か
第3章 なぜ戦後日本型循環モデルが成立したのか
第4章 新たな社会モデルへ

非正社員や自営業に対する「正社員」を範型とした「仕事」、ジェンダー分業を前提とした「家族」、就職と直結した「教育」という3領域のリンクから成る「戦後日本型循環モデル」を示す。

https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20120630/houkoku/01_honda.html

そして、このモデルが成立しすばらしく機能した理由は、「僥倖ともいえる」時代的なタイミングであるとする。これはつまり、日本社会の特質を本質主義的(固定的)に捉える見方からは距離を取ろうとする見方である。このモデルを基礎に「新たな社会モデル」をまで提示しているのは、その有効性は別問題として、責任のある仕事という気がする。戦後日本社会の見取り図を描くという意味では、たいへん便利なパンフレットだ。

[J0343/230320]