生活書院、増補新版、2023年。

第1章 「ほなって、しょうがないでぇなぁ」で、本当にいいの?―地方で知的障害のある子とコロナ禍を生きる私たち
第2章 医療的ケアとともにある生活を脅かすコロナ禍
第3章 コロナも予測不能!重度自閉症のたっくんも予測不能!!
第4章 障がいも性格もさまざま 三きょうだいの母は黙っていられない
第5章 コロナ禍で娘の入院に付き添って
第6章 家族依存の福祉とコロナ禍―仲間と親たちの体験と運動から
第7章 コロナ禍に炙り出されてきたもの
増補
コロナ禍が障害者家族の心を壊す
息子のグループホーム生活で体験したこと
自立生活をしている重度身体障害者がコロナに感染したら
座談会・七人の母〝その後〟を語り合う
巻末資料 生活実態調査報告集

児玉さん、ご自分もご家族のケアにあたりながら、世に必要とされる仕事をどんどん世に出して、凄いなあ。

「「命を守るために仕方がない」と言って外出も面会も延々と禁じ続けることは、ある意味で拘束ではないのか、権利の侵害ではないのか、と考えてみる人は、どこにもいないの・・・・・・?」(164)

「重症児者のケアでは、常に「医療」と「生活」の間にせめぎあいがつきまとっってきました。重症児者施設は医療機関でもあるのですが、親たちは「ここは生活の場なんです」ということをコロナ禍以前から訴えてきたし、それぞれの施設も「病院」にしないために懸命に努力してきたと思うんです。でも、コロナ禍で、施設でも地域でも「医療」の論理が問答無用で、「生活」を圧迫する支配力を持ってしまった」(292)。

[J0489/240719]