文春新書、2013年。

  • ネオリベ/ナショナリズム/ジェンダー
  • 雇用機会均等法とは何だったか?
  • 労働のビッグバン
  • ネオリベと少子化
  • ネオリベとジェンダー
  • ネオリベが女にもたらした効果―カツマーとカヤマーのあいだ
  • オス負け犬はどこへ行ったのか?
  • ネオリベ・バックラッシュ・ナショナリズム
  • ネオリベから女はトクをしたか?
  • 性差別は合理的か?
  • ネオリベの罠
  • 女たちのサバイバルのために

女性の労働環境について均等法以降の状況を、講義録風に解説。2013年出版の本ということで一昔前の話にはなったが、バックラッシュを経て現在にいたる状況を知るのに最適な一冊と言える。

エリート女性の社会進出を促進しつつも、女性間を格差ももたらした新自由主義の罠。自己責任論的な意識が、弱者の側にも行きわたって閉まったという。赤川学さんによるフェミニスト的データ解釈批判との対話(第九章)や、川口章さんによる女性差別の経済的合理性分析の解釈(第十~十一章)なども興味深し。

[J0175/210714]