岩波新書、2020年。

第1章 SDGsとは何か
第2章 国連でのSDGs交渉
第3章 日本のSDGs
第4章 「地球一個分」の経済社会へ
第5章 2030年までの「行動の10年」

南さんは、日本政府の首席交渉官として SDGs 交渉を担当した方とのことで、各国の利害関係のなかでは話が進められた、SDGs の成立過程が詳しく述べられている。

SDGs、大事だろうとおもうけど、今ひとつテンションが上がらないのは、新しい革命的なヴィジョンを打ちだすというより、これまでに生まれた歪みをなんとか、それもそのシステム内で修正していこうという種類のものだからかな。これは SDGs が悪いというより、近代資本主義システムの広がりにおいて、そういう「時代」なんだってことだろう。過激である必要はなくとも、根気のいる時代ではある。
[J0174/210712]