ちくまプリマー文庫、2025年。おもしろすぎる。荒木飛呂彦にも仕事論の新書が二冊ほどあるけど、同じ漫画家でこれだけちがうと思うと、それがまた可笑しい。こういう文章だと、『吼えろペン』『燃えよペン』ともまたちがうリアルな感触がある。漫画のときよりちょっと素面で。

これだけ漫画にかける熱血ぶりなのに、家族との日常生活も大事、「たかが漫画」とはっきり言い切ってそのように生きるのが島本和彦のすごさ。実はぜんぜん「昭和」じゃないという。そこは荒木先生との共通点で、一見(ちがう方向に)ぶっとんだ両先生の漫画にふしぎなリアリティがこもる秘訣なのかもしれない。この本も絶妙なバランスで滑ってない、と思う。

はじめに 人生には締切がある
第1章 締切ってかっこいい
第2章 漫画家と締切
第3章 スーパー島本和彦、降臨
第4章 ごまかしてるんじゃない、安心させてるんだ!
第5章 嫌な仕事こそ完璧に
第6章 自分の「面白い」を取り戻す
第7章 机で死んじゃダメだ!
第8章 俺が一緒に殴られてやるよ!
第9章 でもやっぱり、締切があると頑張れる
おわりに かっこよく負ければいい
付録 カウントダウンbook傑作選

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