副題「歴史の見方が変わるとき」、ちくまプリマー新書、2022年。

はじめに―歴史って、面白いですか?
第1章 高等学校教科書を読んでみる
第2章 「歴史を学ぶ」とはどういうことか
第3章 歴史のかたちはひとつだけじゃない
第4章 歴史の危機とその可能性
第5章 世界がかわれば歴史もかわる
おわりに―歴史学の二一世紀へ

なるほど、歴史学の歴史を分かりやすくたどって、良い本だ。が、初学者が読んで分かる内容かと言えば、難しい気もする。結局、ひとつひとつの研究の内容やそのおもしろさには触れられていないからね。それは小田中さんのせいではなくて、新書で「概観」にポイントを絞って書けば、当然、そうなる。だからたぶん、少し歴史学に触れはじめてしばらくした人だとか、すでに詳しい人が歴史学の流れを見直そうとするときに楽しく読める内容という気がする。

[J0307/221101]