ちくま新書、2023年。

第1章 消費社会はいかにして生まれたのか?
第2章 消費社会のしなやかさ、コミュニケーションとしての消費
第3章 私的消費の展開―私が棲まう場所/身体という幻影
第4章 さまざまな限界
第5章 消費社会(へ)の権利

おそらく、消費に関する歴史社会学的研究が著者の「本丸」で、こちらの議論はそこからの派生ないし副産物ではないかと推察する。消費や消費社会とは、20世紀にあらわれた資本主義の補完項にすぎないわけではない、という主張まではなるほどと興味深く思ったが、その後、議論が拡散。とくに第4章、第5章となるとどうにも、なかなか。歴史研究の方は、機会があれば読んでみたい。

[J0363/230511]