副題「災害行政の迷走と閉塞」、ちくま新書、2022年。

序章 コロナ元年
第1章 災害対策と自治体
 1 災害行政組織の特徴
 2 災害行政対応の特徴
第2章 コロナ対策禍と自治体
 1 追従・忖度から放縦へ
 2 排除と鎮静
 3 折衷と流行
 4 非難応酬
第3章 コロナ対策の閉塞
 1 三すくみの閉塞―蔓延防止・医療提供・生活経済
 2 玉突きの閉塞
 3 仮想対応の閉塞
 4 生活・経済・財政の閉塞
 5 公表と差別の閉塞
終章 コロナ三年

国や行政による新型コロナ対策自体が「コロナ対策禍」を引きおこす、その実態やメカニズムを記述・分析。2021年5月出版の本なので、新型コロナ対策・約1年間の記録となっている。

斜め読みも斜め読みなので、書評というより印象だが・・・・・・。網羅的でかっちりとした記述で、新型コロナ対策を材にとった、行政学のテキストブックのよう。この本単独で読みとおすのはなかなか骨が折れそうが、たとえば別の国や組織のケースであったり、別の出来事のケースなどと比較検討する意図をもってこの本に当たると、役に立ちそうな気がする。

[J0246/220305]