たくさんのふしぎ、2023年11月号、福音館書店。

1851年、ロンドンのハイド・パークで開かれた世界最初の万国博覧会。そのときに建てられた建物が水晶宮。万国博覧会が終了後、水晶宮はロンドン南郊に移設されて、世界の芸術品を収める展示場に生まれかわったが、1936年に火災で消失。

・・・・・・と、ここまではなんだかんだ聞いてきた話ではあるが、後日談のところで「アレ?」と。恐竜の模型の写真に、次のようなキャプション。
「1854年に水晶宮がシドナムへ移転したとき、当時の科学の知識をもとにつくられた古生物の像。その後に研究がすすんで、さまざまに新しい発見があり、21世紀の復元像はだいぶちがうものになりました。この古生物たちは、19世紀の人が想像したままの姿に修復され、ロンドン郊外のクリスタル・パレス公園の池にいまもいます」・・・・・・とな。

これ、以前、セント・クリストファーズ・ホスピスを訪ねたときにぶらぶら立ち寄った、そのすぐそばの公園だよと気づく。恐竜の模型がたくさん置いてあって、風変わりだなあと思ったけど、まさかそんな歴史的なものだったとは。古くてしょぼいジュラシックパーク、寂れた公園の遊具的な物体だとばかり。そういや、たしかに駅の名前もクリスタル・パレスだったけど、今の今まで、万博とは結びつかなかった。こういう歴史のあり方は、やはりロンドンおそるべし。


[J0409/231010]