ナタリー・サルトゥー=ラジュ『借りの哲学』(高野優監訳、小林重裕訳、太田出版、2014年、原著2012年)。

この主旨の話、どこかで読んだことがあるけども、どこだったか思い出せない。資本主義の論理に対置されるところの人間関係の論理、というので関心のある話だが、だから自分にとっては新しくない。似た視点のものでは、ケアの倫理をめぐる一連の議論の方が、現実的な場面を想定してる分、主張に鋭さがある。この本は、平易に書かれているので、啓蒙書としては良いとは思う。

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