知切光歳『図聚天狗列伝 西日本編』(岩政企画、1977年)にも紹介されている本として、大正時代に出版された『幽冥界研究資料 第二巻』(1926年)には、島根県における天狗のエピソードが記録されている。この本は、心霊現象と昔ながらの怪談奇談がないまぜになったようなエピソード集であり、記録者の岡田健文は明治・大正時代の霊能研究者で、旧松江藩士の家柄だという。

天狗が現れた事例として、松江市内外中原町の愛宕神社と阿羅和比神社、鰐淵寺、枕木山、立久恵、旅伏山、石見多根の円城寺のエピソードが紹介されている。本書にはほかにも出雲の話題があって、女祈祷師の「瀧姫行者」の話などが記載されている。

国立国会図書館デジタルコレクション: https://dl.ndl.go.jp/pid/977094

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