副題「「ふるさと」の喪失と創造」、筑摩選書、2020年。戦後の「伝統的じゃない」盆踊りの歴史をたどって、これはすばらしい仕事。『ニッポン大音頭時代』という著書もある氏の、大衆音楽史の知識がまた効果的に活かされている。
第1章 日本の近代化と盆踊り―明治~昭和初期
第2章 戦後復興と盆踊りの再生―昭和20~30年代
第3章 高度経済成長期の新たな盆踊り空間―昭和30~40年代
第4章 団塊ジュニア世代と盆踊り―昭和50年代
第5章 バブル最盛期の盆踊りと衰退―昭和60年代~平成初期
第6章 東日本大震災以降の盆踊り文化―平成後期~現在
終章 アフター・コロナ時代の盆踊り―2020年夏に考える
「ダンシング・ヒーロー」や「一休さん」で踊られるようになった最近の動向や、YOSAKOIの影響などは詳しく知りたかったトピックだし、高度成長期には地元企業や共産党などが、地域イベントとしての盆踊りの立ち上げに大いにかかわっていたというような話もおもしろい。
まさに盆踊りの戦後史を扱った本書。近代以前~近代までを中心とした下川耿史『盆踊り:乱交の民俗学』とあわせて読んでも楽しい。
[J0647/260223]
Leave a Reply